水虫治療の基礎知識

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<はじめに>

水虫の治療をしているのになかなか治らない。また、治ったと思ったのに再発したなどとよく耳にします。水虫について正しく知ることで、安全で効果的な治療や予防に役立てましょう。

 

水虫になる原因とは?

水虫は、「白癬菌(はくせんきん)」という真菌(いわゆるカビ)が足などの皮膚に感染する病気です。白癬菌の栄養源はケラチンという成分で、ケラチンを主成分とする皮膚の角質層(皮膚の表面)や爪などで繁殖します。代表的なものとしては足白癬(水虫)爪白癬(爪水虫)があります。

● 日本の水虫人口
日本で水虫に感染している人は、人口の約20%(5人に1人)にものぼり、爪水虫はその半数である10%(10人に1人)と推計されています。特に高齢者が高く、40歳代から皮膚の免疫力が急激に低下するため、年齢と共に水虫になる率も上昇します。性別としては男性の方が多い(約1.5倍)ものの、最近では女性も、ストッキングやブーツなどを履くことから増えつつあることが知られています。

● 水虫になりやすい環境
白癬菌は高温多湿の場所を好みます。足に多い理由は、靴下を履き、更に通気性の悪い革靴やブーツなどを履くことで、白癬菌が繁殖しやすい環境(温度、湿度)を作り出しているためです。
白癬菌は温度15度以上、湿度70%以上の環境では急激に増殖します。夏場の革靴の中は温度30度以上、湿度90%以上といわれていますので、白癬菌にとってはまさに絶好の環境になります。
そのため、梅雨から夏の期間は活発に活動し、秋冬の低温で乾燥した期間は活動が低下します。

● 感染経路
水虫患者が白癬菌を含む垢や毛などを落とし、別の人によって踏まれて付着し、角質層に侵入して感染します。ただし、必ず感染するわけではなく、水虫になりやすい高温多湿の環境で長時間経過すると、菌が増殖して感染する確率が高くなります。白癬菌は感染力が強くないため、角質層に入るまで24時間以上かかるといわれていますが、傷口があると白癬菌が皮膚の中に侵入しやすくなり、12時間ほどで感染する場合があります。

● 水虫の再発
水虫は大変再発しやすい病気で、再発率は約50%(2人に1人)と言われています。再発の原因は、完治してから再感染する場合もありますが、治療中に症状が無くなり、治ったと自己判断して中断してしまう場合もあります。白癬菌はとても生命力が強いので角質層の中に少しでも残っていると、また繁殖を始め水虫の症状が現れ出します。冬などの低温で乾燥した期間は繁殖が遅くなりますので、症状がわかりにくくなります。

 

治療の必要性

水虫は感染するため、家族など身のまわりの人にうつしてしまう可能性が高くなります。
肝疾患のある方や、妊娠中の方、子供、高齢者が水虫に感染した場合、内服薬(飲み薬)での治療は副作用があるため服用できません。糖尿病患者では免疫力が低下しており、水虫が重症化しやすいため、特に早期診断・早期介入が必要となります。

また、水虫がひどくなると、日常生活においていろいろな困難が出てきます。

● 手指の爪水虫の場合
手指の触覚などの知覚が低下し、指先を使った仕事などで影響が出る可能性があります。

● 足の爪水虫の場合
爪水虫が原因で変色、巻き爪などになってしまう可能性があります。
巻き爪が進行していくと、痛みで運動に支障が生じたり、爪の変色・変形で素足を見せるのを恥ずかしく感じてサンダルが履けないなどの多種多様な生活上の問題が生じます。

 

水虫の治療法

水虫の治療薬は、外用薬(塗り薬)と、内服薬(飲み薬)が主体です。通常の水虫は比較的治りやすいものの、爪水虫になると途端に治療が困難になります。一般的な外用薬を塗っても、爪には血流が無いため効果が薄い場合が多く、通常は内服薬を使用する場合が多くなります。

● 水虫の治療期間
水虫の治療期間は約3カ月、爪水虫は約6カ月になります。

1. 内服療法(飲み薬)

日本でよく用いられている内服薬としては、グリセオフルビン、イトラコナゾール、テルビナフィンの3種類があります。特に爪水虫に対しては、外用薬だけでは対処できないことも多く、内服薬が用いられることが多くなります。

・グリセオフルビン
1960年代から使用されています。安くて比較的安全であり、小児にも使用できるという特徴がありますが、効果が不十分なこともあり、再発率も高いことから現在使用されなくなりました。

・イトラコナゾール
角質に親和性が高く、内服をやめても皮膚に4週間、爪に6~9か月とどまるため、高い効果が期待できます。ただし、薬の飲み合わせが悪いことがしばしばあり、投与が憚られることがあります。

・テルビナフィン
角質に親和性が高く、内服をやめても皮膚に2~3週間、爪に2か月くらいとどまるため、高い効果が期待できます。イトラコナゾールと比べてコストが安く、飲み合わせなどの面で問題となることが少ないという利点がある反面、5~6か月もの間、飲み続けなければならないという煩わしさがあります。稀に肝臓に負担がかかることもあるので、必要に応じて採血検査を受ける必要があります。

これらの中で現在使用されるのは、イトラコナゾールかテルビナフィンです。これらはどちらも一長一短ですが、臨床試験のデータからすれば治癒率の面ではテルビナフィンの方がやや秀でているという結果が優勢です。実際の臨床においては、使いやすさなども含めて、治療薬を選択することになります。

 

2. 外用療法(塗り薬)

外用薬としてはさまざまな種類の薬がありますが、代表的なものとしては

  • 塩酸テルビナフィン(ラミシール)
  • ラノコナゾール(アスタット)
  • ケトコナゾール(ニゾラール)
  • 硝酸イソコナゾール(アデスタン)
  • 硝酸ミコナゾール(フロリード)
  • クロトリマゾール(エンペシド)
  • ビホナゾール(マイコスポール)

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など数多くのものがあり、またそれぞれにクリーム、軟膏、液というようにいろいろな剤形があります。(軟膏はべたべたしますが、荒れたところにも使用できます。反対に、クリームは使用感がいいのですが、刺激が強いため皮膚が傷んでいるところには使えない、といった形で使い分けます。)

足の裏は厚い皮膚で覆われています。お風呂上がりなどは、足の裏が軟らかく湿っているので、白癬菌がいる角質層まで薬が浸透しやすく高い効果が期待できます。患部だけでなく広い範囲に白癬菌が付いているので外用薬は広めに塗るようにしましょう。(足の指の間に症状があるときは、足と指と足の裏の前半分に塗るなど)

また、白癬菌は非常に生命力が強く角質層に潜んでいますので、症状が無くなってからも水虫なら最低1ヵ月以上、爪水虫なら3ヵ月以上は塗り続けましょう。

 

3. 局所療法

爪水虫に対しては、たとえば抜爪したり、デブリドマンといって病変部を除去したりする治療が行われることもあります。多くは、内服療法や外用療法と併用して行われます。

 

4. 自然由来の水虫薬ホロスリン

当社の創始者である故島田恵年氏が、なまこからホロトキシンという白癬菌に対して高い抗菌作用を有する物質を発見し、1969年に歴史ある科学雑誌「SCIENCE」に論文を発表し掲載されました。現在でもホロトキシンに関する文献は毎年出ており、当社ではこのホロトキシンを有効成分とした水虫薬「ホロスリン」を販売しています。

なまこ由来の成分であり、化学的に合成された化学物質でないことから副作用も極めて少なく、安全に使用することができます。爪水虫などの長期の治療、妊娠中の方、子供、高齢者にも安心してお使いいただけます。

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水虫の予防法

そもそも水虫にならないようにすることが大切ですが、予防という観点と治療中において、どのようなことに気を付ければよいでしょうか。

● 毎日足を洗う
まずは毎日足を洗うことが重要です。白癬菌が角質層に入るまで24時間以上かかるといわれていますので、24時間以内に足を洗い、清潔に保つことで感染する可能性は低くなります。

● 足を乾燥させる
白癬菌はカビの一種ですので湿度が高い環境を好みます。特に指の間は特に蒸れやすいので、なるべく乾燥させることが重要です。湿度を下げるという意味合いで通気性の高い靴を選んだり、5本指ソックスを履くようにしましょう。汗をよくかく人は日中に1度靴下を履き替えるのも効果的です。

● こまめに掃除する
家族など身のまわりに水虫の人がいる場合は、白癬菌を含んだ垢や毛が床などに落ちています。床やカーペットや水回りなどはこまめに掃除するように心がけましょう。
また、特に感染率の高いバスマットやスリッパの共用は控えましょう。

白癬菌を除菌することも非常に効果的です。
靴の中や、バスマット、スリッパなど様々な場所にスプレーして白癬菌を除菌できる当社商品「ホロクリア」もおすすめです。

 

<まとめ>

白癬菌は感染力は弱いですが、一度発症すると完治するまでに時間がかかります。水虫にならないためにも「予防」することが第一です。清潔と乾燥を保ち、こまめに部屋を掃除することで水虫を防ぐことができます。

すでに発症している場合には、外用薬(塗り薬)や内服薬(飲み薬)など適切な治療薬を選択し、根気強く治療を行いましょう。白癬菌は非常に生命力が強いので、症状が無くなっても水虫なら最低1ヵ月以上、爪水虫なら3ヵ月以上は塗り続けましょう。また、身のまわりの人に水虫をうつさないためにも、バスマットやスリッパ、バスタオルの共用しないようにしましょう。

「自分は水虫だ」と考えている方の何割かは、実はきちんと診断すると水虫ではない場合もあります。ホロスリンなどの市販薬を試してみてもなかなか治らないような場合には、お近くの皮膚科へ受診し、きちんと診断してもらうことも大切です。

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